今週のごあいさつ
表情が読めない不安
とりとめのないことを書こうと思うのですが、ここ最近コロナウイルスの影響で日ごろからマスクを着用する機会がうんと増えました。これ、夏は暑かったですよね。すごく蒸して息苦しいし、随分と不自由しました。
それで、普段からみんながマスクをしているからこそ気がついたのですが、口元が見えないと、その人の顔って全然わからなくなりますね。
例えば初めてお寺にお参りされた人が、門から入ったときからずっとマスクをされているとき。こちらはマスクから上の部分しかわからないので、勝手に頭の中で「多分この人の口元はこんな感じなのだろう」と想像する、というか脳内補正をするのですが、その人にお茶を出したとき、お茶を飲むためにマスクを外した顔を見たら、「想像と全然違った!」と思うことが多々あります。
ああいうのは何て言うんでしょうかね、見えない部分は自分が勝手に補正してしまうこと。
「ざわちん」というメイク術で色んな有名人の顔になれる人がいますが、あの人も見せる部分は目から上だけで、口元はマスクで隠していますよね。あれも目から上が似ていれば脳内で勝手にその有名人の口元を想像しているのでしょうね。ざわちんさんもマスクをとったら目元以外は全然似てないってことになるでしょうから。
だから改めて、顔の作りで口元の役割って大きいな、と思ったりしています。
人間は進化の過程で相手の表情を読むすべを身に付けた、と何かで読んだことがあります。確かに動物の威嚇の表情を読み取れずにむざむざ近づいて行って噛まれたりしたら大変ですもんね。
そしてその能力は人間同士のコミュニケーションでも活用されて、表情を見るだけで相手の心理状態がわかるようになりました。そこで最も表情の判断基準になるのが口元だと思います。
口角が上がれば笑顔。これは楽しいとか喜びの表情です。逆に口角が下がれば嫌悪や怒り。そういったものを読み取りながら人間同士はやり取りをする。表情がわからず、言葉だけ(電話など)や文字だけ(メールなど)だと情報のやり取りはできるものの、十全なコミュニケーションとは言えないですよね。ただ電話もメールもそういうものだと思って使っているから特に不都合はないわけです。ちゃんとしたコミュニケーションをとりたいなら直接会えばいいわけですから。
しかし今のこの状況、直接会ってもマスクで表情が分からない。目元と声だけで相手を理解しないといけない。これけっこう知らないうちに気持ちの負担になっていますよね。お話をする中で、ちょっとジョークを差し込んだときに、相手の笑顔を見れるとこちらも安心して会話がスムーズになりますが、そういうこともわからない。
コロナのことで日常様々な不都合が続いていますが、相手の表情が分からないというのも人にとって結構なストレスになるんじゃないか、とこのところ感じております。
以上とりとめのないお話でした。
彼岸が来てもまだ暑いですし、この時期の蚊は毒気が強くてかないませんな。お互い体調に気を付けましょう。
今週も最後まで読んでいただきありがとうございました。
合掌