今週のごあいさつ

新年のご挨拶

謹んで新年のお慶びを申し上げます。

 久しぶりに雪の心配がいらないお正月を迎え、それだけでホッとしております。

 例年通りお正月三が日は年頭の法要、初祈祷を行っております。どうぞご家族そろって初もうでにお参りください。

 思い返せばコロナウイルスが出始めた頃、お寺の初もうでも人数制限をしたり、お接待をやめたりと様々な対応をしてしのいできました。

 あの頃を思うと、先の見えない不安や窮屈さを思い出し、胸が苦しくなるようなこともあります。

 感染症がなくなったわけではありませんが、ようやく不安や窮屈さから脱することが出来たことをとても嬉しく思っています。

 もちろん、すべてがコロナ以前に戻ったわけではなく、相応の変化をして、新しい平穏のあり方を模索している。昨年はそういった年だったと思うのですが、今年はそこから一歩進んで、新しい世の中に身を馴染ませる、そんな年になるのではないかと思っています。

 コロナが落ち着いても世界の情勢はあまり良い方向に行っている気がしません。それでも大きな災いを一つ乗り越えた、そんな実感が誰しもあるのではないでしょうか。

 不安なこと、先の見えないことばかり見ていると気持ちが前を向きませんが、コロナという災いを乗り越えたことで、今やれることはある、そして悪いことだってずっとは続かない、ということを身をもって学んだのは大きな経験になったのだと思います。

 どうか皆様、この令和6年という新しい年は、お互い笑顔で、親切に。そして余裕があれば世界の平和をお祈りしましょう。

 本年もどうぞよろしくお願いいたします。                合掌