今週のごあいさつ
ヴァイオリンコンサートの感想
12月に入り急に寒くなりましたね。今年も残すところあとひと月、そう思うと気持ちが焦るばかりですが、無理してあれもこれもやるのではなく、体調を崩さないようにしながら、一つ一つ出来ることをやろうかな、と思っています。
一つお知らせです。
12月の16日、金曜日にお寺の大掃除を行います。もしお手伝いいただけるようでしたらお寺までご連絡ください。今は境内の工事もしていて、例年より掃除の出来る範囲が少ないので、午前中のうちには終わるのではないかと思っています。
もしよろしければお願いいたします。
さて、先日の12月朔日祭、公式LINEやInstagramで告知をしていましたが、市村梨理さんのヴァイオリンコンサートを行いました。
市村さんは今15歳で、幼いころからヴァイオリンを学び、来年音楽の学校への進学試験を受けるのですが、その前に人前で演奏する機会を作りたいので、お寺で演奏させてもらえないだろうか、というお声をいただいて、この度のミニコンサートが実現しました。
いつも朔日祭にお参りくださる方も楽しみにしていて、また告知を見てお参りくださった方もいらっしゃいました。いつもはお経と太鼓と法螺貝しか聞こえない本堂で、どんな感じのコンサートになるのだろうと、私も楽しみにしていました。
今回のコンサートは短い曲が全部で5曲、それぞれの曲の前には梨理さんのお母さんが曲の解説をしてくれました。この解説が良くて、音楽に対する敬いや親しみのこもったお話をしてくださり、作曲者の人となりや、その曲が作られた時代や場所の背景を解説してくれました。このお話を聞いたことで普段クラシック音楽に馴染みのない私も、曲に対する距離をずいぶん縮めて聞くことが出来ました。
クラシックというと敷居が高く、教養ある人が襟を正して聞くようなイメージがありましたが、市村さんのお母さんの解説を聞くと、ああ、こういう時代のこういった場所にいた人が、新しい表現をしようと思ってこういう曲を作ったんだな。とか、時代の流れの中で、こういう人生を歩んで、その時の想いを曲に託したんだな。といったことがすごく想像できて、また、当時この曲を聞いた人たちもきっと楽しんで聞いたんだろうな、ということがわかって、なんとなく崇高そうだから深入りできないなと思っていたものが、人の営みの中で作られてきたんだなということを実感できました。
そして梨理さんの演奏ですが、すごく良かったです。すごく楽しかったです。なんというか、それしか言いようがありません。でもこんなに楽しいのだから、また機会があれば演奏を聞きたいですし、いろんな方にも聞いてもらいたいなと思いました。
お参り頂いた方から届いた感想にもあったのですが、楽器一つであんなにたくさんの表現ができて、それを感じることが出来たのも良かったです。
15歳であれだけの積み上げをしているなんて本当に頭が下がります。試験も無事に通ることをお祈りしています。
またこういう機会がある時には告知をしますので、楽しみにしてお待ちください。
今週も最後まで読んでいただきありがとうございました。
合掌