今週のごあいさつ

40歳になりました。

今日、7月3日は僕の誕生日で、めでたく(?)40歳を迎えました。

例年であればまだこの時期は梅雨なのですが、今年はかなり早く梅雨明けして、おまけにものすごく暑いですね。

コロナもまた増えてきましたが、コロナよりも熱中症の方が今は怖いですね。お体はどうぞお大事に。

さて、40歳になりましたが、僕はある時期「早く40歳になりたい。」と思っていたことがありました。お坊さんは若いよりも、ある程度の年齢の方が、ご祈祷にしてもご供養にしても、ありがたく思ってもらえるような気がして、そんなことを考えていました。

だけど、今になって思うと、随分と甘いことを考えていたなと思います。

ただ年を取るだけでありがたく思われるような存在になれるわけはなく、それ相応の経験を積み、毎日たゆまぬ努力を続けてこそ、出会った人が何かを感じるような人になるというもの。年齢を重ねるだけで、そういう存在感を得られるわけはない、と40歳になったらわかるようになりました。

そして40歳になった今も、なかなかそんな存在感のある人になったわけでもなく、そもそも生きている間にそんな風になれるのかも怪しいですが、ただ、別に今は人からありがたがられるような人を目指さなくなりました。

思えば今より若い頃は、人からどう思われるのかが、すごく気になっていました。

出来る人に思われたくて、知らないことも知っているような顔をしたり、出来ないことがないようなフリをしたり(その実、出来ないことからは目をそらしたり)、自分よりも何かに秀でた人は認めることが出来なかったり。

今考えると、人からよく思われたいがために、随分と窮屈な思いをしていたなと思います。

さすがにこの年になれば、世の中にすごい人がたくさんいることがわかるし、知らないことの方が多いのも重々承知しているし、自分が大したことのない人だということも、いつの間にか痛みもなく認められるようになりました。

だけど、すごい人の話を聞くのは面白いし、知らないことを、全部知る必要がないことが分かって、だけどその中から興味のあることもたくさん見つかって。そして大したことのない人間だけど、面白がって付き合ってくれる仲間もいる。

無理に生き急がなくても、何とかボチボチやれている。40歳になった時に、そう思えているのはよかったんじゃないか、と思います。

そして、無理してありがたさを身に付けるようなことはしていませんが、昔よりも拝む時間、そしてその準備に費やす時間も増えました。その積み重ねが、誰かのために祈る時に、何かの役に立てればいいなと思っています。

 さて、40歳になったので、自分はまだまだ大丈夫、と高を括らずに、今年から市より送られてくる健康診断の予約でもしようかな。

 皆様も、ほんとにお体はお大事に!

今週も最後まで読んでいただきありがとうございました。      合掌