今週のごあいさつ
物の豊かさより心の豊かさを
昨日はすごい風が吹いていましたが、今日はお天気もよくてあたたかく、しばらく気温も安定しそうでホッとしています。桜のつぼみも膨らみ始め、春が来たことを実感させてくれます。
金毘羅院では長らく境内改修工事をしていますが、あと一ヶ月ほどで新しい会館が完成するようです。外を覆っていた足場も解体されました。現在の会館があるので正面からは見えにくいですが、駐車場側からは全貌も見られるようになりました。
本当は春の大祭でお披露目が出来れば良かったのですが、少し間に合わないようなので、もう少し楽しみにして待っていてください。2階は納骨堂を含めた供養の空間。1階の広間も今の会館より広くなるので、そこで出来る色々な企画を考えているところです。どうぞお楽しみに。
さて、この工事に当たり、前回は寺務所を。そして今回は会館の引っ越しを行います。事務所の荷造りも大変でしたが、会館は建物が大きい分より大変で、前から準備をしているものの、まだまだやることが多そうです。先日引っ越し屋さんに下調べに来てもらったのですが、建物の規模を見て、「トップクラスの引っ越しになりますね。」と言われました。そう言われてもあまり嬉しくありません。
それで、前回も今回も、引っ越しをするにはまず荷物の整理をしなければいけません。その中で随分と色々な物を「処分」しました。
いつか使うだろうと思って取っていた物や、まだちょっと捨てる勇気がない、と保留していた物。そんなものがたくさんあったので、その処理にかなり労力を使います。
先日住職がポツンと「ほんと、いらないものばかり持っていたんだなぁ。」と言っていました。
前の寺務所も会館も、建設当初はまだバブルの余韻が残るころで、大量生産大量消費。物をたくさん持つことが豊かさの象徴であったような時代でした。行事の度に色んな記念品を作ってお参り頂いた方にお渡ししていたようです。その余ったものも大量に置いてありました。
でも今はそういう時代でもなくなりました。物がたくさんあれば幸せだと思うことが錯覚であったと、だれもが気づいていると思います。
大震災やコロナ、不安定な国際情勢の時代を経て、物の豊かさよりも、体が健康で心が豊かであることの方が大事だと、身をもって感じることが増えているのではないでしょうか。
お寺もこの度の工事で、古い時代の物を処分して身軽になれたように思います。
そして新しい環境となったお寺で、心の豊かさを説ける場所となるよう日々精進し、その功徳が皆さんの幸せに廻らせられるよう、頑張っていきます。
とりあえず引っ越しで腰を痛めないよう気を付けます!
今週も最後まで読んでいただきありがとうございました。
合掌