今週のごあいさつ
謹賀新年
新年あけましておめでとうございます。本年が皆様にとって幸多きとしであることをお祈り申し上げます。
倉吉は年末にかけての寒波によりどっさり雪が積もっています。ここまでの雪はここ数年ないほどです。それにもかかわらず年明け午前零時からの年頭法要には多くの方にお参り頂きました。建前ではなく足元の悪い中、ありがとうございました。
お正月の参拝は、ホームページ上でもご案内している通り、コロナウイルス対策として年明けの法要以外は例年と違い座って参拝をすることが出来ません。またご祈祷を護摩堂で行う予定でしたがこの大雪で護摩堂まで上がってもらうことが危険と判断しましたので、本堂にて祈祷をし、本堂内にてお札のお授けをすることに変更しました。
それから例年お手伝いに来てもらっている他県のお坊さんも、コロナと雪の影響で今年は来られなくなってしまったので、大変コンパクトなお正月となりそうですが、この状況の中でやれることをやろうと思っております。
昨年は大変な年となり、まだそこから抜け出す兆しのないまま新しい年を迎えました。こちらは大雪で新年の出鼻をくじかれる形となりましたが、コロナウイルスに関しても感染拡大が止まらない状況で、年の始まりから更に行動を規制されるようなことになるかもしれません。
出口の見えないまま体も心も身動きが取れないようなことになりかねない状況になっています。
だけど今回年末の雪を経験して思ったことがあります。
それは起こったことは変えられないということ。そしてその起こったことに対して文句を言ったり絶望をしているだけでは状況を変えられないということです。
大雪が降りました。正月前の大事な時期にこんな雪が降るなんて。と気持ちが折れそうになります。もう少し時期をずらして降ってほしかったとか、降るにしてももっと少なく降ってほしかったとか空を見上げて恨み言を言いたくもなります。また、そもそもこんなに雪の降る地域が悪いんじゃないかとかいろんなことを考えてしまいます。だけどそんなことをいちいち考えていても何も変わらないんですね。
じゃあ何をすればいいのかというと、やれることは一つ。スコップもって雪をかくしかないんです。そうして自分の動ける範囲を増やしていく。そして出来ればその時に絶望や文句は考えずに、目の前のことに集中できれば言うことない。そんなことを考えていたって動きが鈍るだけですからね。
コロナにしたって国の政策が悪いだの個人個人のモラルがなっていないだの色々と思うことはあるにしても、感染拡大が続いている状況になっているのは間違いのない事です。であるならばそういう状況の中で自分たちが出来ることというのは、まずは自分が感染しないようにする。手洗いにマスクの着用。人との会食は我慢する。不要不急の外出はしない。それを心掛けてまずはこの冬を越えることを目指す。
劇的には状況を変えられませんが、自分たちのできることをやっていくしかない。そしてそれを自分の頭で考えて、自分の責任で行動すること。そういう当たり前のことがやっぱり大事になってくるのだと思います。
大変ですけど、去年の様々な経験がきっと活きてくると思っています。
それにしても新年の願い事で、「今年一年健康で過ごせますように」という願いがこれほど切実に思う年もないんじゃないかと思います。
そういった願いの受け皿となれるお寺であるよう今年も頑張っていきます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
合掌