今週のごあいさつ
春季大祭 無事終了のご報告
先週日曜日に行いました、金毘羅院の春季大祭。無事に終了しましたことをご報告申し上げます。
春季大祭、以前は合わせて行っている四国八十八ケ所お砂踏みを大祭前日と当日の2日間のみの開催としていたため、大祭当日にお参りが集中していましたが、お砂踏みの会期を延ばしたことで、お参りが分散するようになりました。
期間が延びたことによりお参りの都合がつけやすくなったと喜ばれておりますが、その分大祭のお参りが少なくなり、数年前には地元の行事と重なったからなのか、これまでにないほど閑散とした大祭になったことがありました。
この時はお参りの人からも「今日は少ないですね」と言われたり、心配をされる声も聞きました。お寺としても少なからず動揺をして、このまま参拝が少なくなるようなら春は大祭という形をとらずに、お砂踏みだけを開催しようかとも検討をしていました。
ただ、何人かの人に相談をしてみたところ、大祭は続けてほしいという声が多数あり、それならば簡単に諦めるのではなく、ねばれるだけねばって、出来ることからでも改善をしていこうという方針に変えました。
昨年はお花まつり音楽祭を開催し、地元の音楽活動をしている方たちに演奏と歌を披露してもらいました。
今年は大祭の法要を中心に、お砂踏みの開眼法要やお花まつりのおつとめ、護摩祈祷と時間ごとにプログラムを設け、合間にお抹茶のお接待を入れるといった取り組みをしました。
そうしたところ、今年は例年以上にお参りをいただき、いつもはお砂踏みだけお参りして、法要までに帰られていた方も、今年は最後まで残って法要にお参りをされたり、とにかくにぎやかな大祭となりました。
お天気も雨の予報でしたが、大祭が終わって、撤収が済むまでは降ることもなく、逆に曇り空だったからこそ、気温も暑すぎず寒すぎずちょうどいい一日となりました。
雨が降ってしまうとお抹茶のお接待もできなかったので、プログラムも天気も色々なことがかみ合った大祭だったように思います。
長く続けてきていた行事とはいえ、やめようと思えば簡単にやめることが出来ます。そして、「まぁお砂踏みだけ続けておけばいいんじゃないか」と言い訳することもできます。
だけど、自分たちがやっていることを自分たちがナメちゃいけないと思い、もう一度行事のあり方を見直し、出来ること、変えられるところを考えて、ここ最近の春の大祭を行っています。
それが結果として多くのお参りにつながったことをとても嬉しく思います。
お寺というと「伝統」というイメージがありますが、伝統とは同じことをやり続けるだけのことではなく、その時々にあわせて変えながらも続けていくことが伝統になっていくのだと思います。
そして続けていくには自分で自分をナメないことが大事なんだろうなと、この度つくづく感じました。
春の大祭にお参りいただきありがとうございました。これからも工夫を続けて行事をしてまいりますので、またよければお参りください。
また四国八十八ケ所お砂踏みは5月6日まで続けておりますので、こちらもまだお参りでない方はお早めにどうぞ。
今週も最後まで読んでいただきありがとうございました。 合掌