今週のごあいさつ

大掃除、無事におわりました!

昨日、12月12日に行いました金毘羅院の年末大掃除、たくさんの方にお手伝いいただき無事に終了いたしました。

今年初めて参加してくださった方もあり、お寺がいいご縁をいただいていることを実感でき嬉しく思いました。ご奉仕いただいた皆様、ありがとうございました。

お寺というのはお参りしてくださる皆様、金毘羅院を必要としてくださる皆様のおかげで成り立っている。当たり前のことですが、こうして皆さんと一緒にお掃除をしていると改めてそのことを考えさせられます。

お寺というか僧侶というものはもともと定住する場所を持たず、資産も持たず、食べるものは托鉢をして一般の方々からいただいてまかない、日々修行に打ち込むという生き方をするものです。今の日本ではそのような生き方をするのは色々と難しい点がありますが、タイやスリランカなどの仏教国では今でも僧侶はそのような生き方をしています。

つまり修行者である僧侶は昔から一般の方々に依存をして修行をさせてもらっている、という生き方をしているのです。

先にも書いた通り現代の日本で定住せず、家々を回って食べ物をいただくという生き方は中々受け入れてもらいにくいと思います。ただ、一般の方々に依存をしているという点においては日本の僧侶も全く同じだと感じています。

この度の大掃除のようにわざわざ暮れの忙しい時期に時間をとってお手伝いいただいたり、野菜やお米がとれたからと持ってきてくださったり。

ただお寺がそこにあってご祈祷やお葬式を受けていればお寺が存続できるわけではなく、そういったお寺に心を寄せてくれる方々がいることで、お寺がそこにあってもいいよ、お坊さんもそこにいていいよ、ということになるのだと思います。

そしてそうした方々のご恩に報いるよう、私たちも日々学び、精進し、功徳を積んで、お寺を頼って来て下さる方々の思いを受け止めうる場を整えていかなければならないと思っております。

仏教の掲げる大きなテーマの一つに「自利利他」という言葉があります。自分の行うことが他人の利益となり、そうなることが自分の利益となる。つまり他人の喜びを自分の利益とする。そういった教えがあります。

お寺がまさにこの自利利他の実践の場であるよう、皆様と共に作り上げられればと考えております。

さあ多くの方の協力のもと一年間の汚れを落とすことが出来ました。これから年始に向けてさらに準備し、新しい年を晴れやかに迎えられるよう整えていきます。

色々あった一年ですが、終わりよければすべて良しと言えるようにしていきたいですね。

今週も最後まで読んでいただきありがとうございました。

合掌