今週のごあいさつ
体という本当はよくわからないもの
他の地域はどうなのかわかりませんが、倉吉は最近冷え込む日が多くて、一気に冬の気候になったと感じています。11月3日の秋季大祭の頃はまだ暑くて、それがこのひと月でこの冷え込みようなので、秋らしい気候の少ない年だったなと、少し残念な気持ちでいます。
四季の移り変わりがあるのが日本の自慢だったように思いますが、これからは今まで通りにはいかないのかもしれませんね。
先日興味があってボイストレーニングの動画を見てみました。先生のやることを実践するだけですぐに発声の仕方が変わるということで、普段私も祈願で声を出すのですが、一日何座も祈願のある日は喉の負担も大きくなるので、物は試しでレクチャーを受けてみました。
そこで驚いたのが、発声を良くするためのものなので、喉の使い方や発声の仕方を矯正するのかと思っていたら、まずは体をほぐすストレッチから始まって、肩甲骨や胸を開く運動を行い、そのあとに呼吸の仕方を学び、とすぐに発声には入らないことに驚きました。
ただ、動画で教えてくれている先生いわく、スムーズに声を出すには、まず声の出しやすい体にするための調律が必要なんだということです。
発声というと喉だけのことかと思っていましたが、体から声が出るので、まずは体を整える、ということにとても興味をひかれました。
別の話になりますが、私の妻は助産師をしていて、よく地域の学校などに性教育を教えに行っています。私が学生の頃は学校の先生が保健体育の授業で性教育を教えていたはずなので、今は助産師さんが教えてくれるなんて、時代も進んだな。なんて思っていました。
ところが妻いわく、日本の性教育は他の国に比べてすごく遅れているそうなのです。
色々と理由はあるのでしょうが、原因の一つには性教育というと生殖活動を教えるものなので、子どもには不適切だという風潮が根強くあるようです。
しかし妻が言うには、性教育というのは発育にともなう男女の体の変化を知り、それにともなう心の変化も知ることで、トラブルを避けたり自分の身を守ることにつながるので、性教育はとても大事なんだということです。
だから性教育はいやらしいことを学ぶのではなく、体の仕組みを知る時間なのだと。
一昔前には「自分の体のことは自分が一番よく知っている。」といったことをいう人が多かった気がしますが、声の出し方一つとっても知らないことはたくさんあって、ましてや男女の体の仕組みもしっかり理解しているわけでもない。
自分の体は自分が自由に動かせられて当然のように思っているので、体のことも分かったつもりでいますが、実は知らないことの方が多いんですよね。
自分の心は自分の自由にならない、というのはわりと皆が分かっている気がしますが、実は体だって思っているほど自在に出来るわけではない。
心も体も自在ではない。だけど、体があるから何事も始まるのだから、わからないことが多くても、まずは自分の体に感謝して、しっかり労わってあげて、忙しくなってくる年末を、体調崩さず乗り切りましょう。
今週も最後まで読んでいただきありがとうございました。 合掌