今週のごあいさつ
どうせ忘れる暑さだけれど
・それしか言うことないのか、というぐらい毎日暑い暑いと言っております。とにかく暑い日が続いて、しかも日に日に暑さが更新されて、おまけに雨もしばらく降らなくてと、2025年の夏はとても暑かったと記憶に刻まれることでしょう。
と書いておきながら、「たぶんしばらくすると忘れちゃうだろうな」と思っていたりします。
なぜそう思うかというと、この暑いさなかに、半年ほど前の寒さを思い出そうとしても、どうにもうまく思い出せないからです。寒かったことは覚えていても、その寒さがどんなものだったかという肌感覚は忘れている。
試しにちょっと今年の冬の寒さを思い出してみてください。うまくいかないでしょう?
どれだけ冷房で冷えた部屋に入っても、それは冬の寒さとは違うし、どれだけ冷たい水に入っても、冬の心もとなさとは違う。
「あ、これが寒さというものだ」と実感できるのは、季節が変わってある日急に、親しかった人からいきなり冷たくされるみたいに、寒さを突き付けられたときに、ようやく寒さを思い出すのだと思います。
逆に、冬の日に夏の暑さを思い出せと言ってもうまく思い出せない。
不思議ですよね。生まれてから何度も夏も冬も体験しているのに、夏には冬を、冬には夏をうまく思い出せない。
どうせなら、この夏の暑さを保存しておいて、冬にあったまれたり、冬の寒さを保存して、夏に涼めたり出来ればいいのでしょうけれど、それは無理なもの。
夏には暑さで汗をかかなければいけないし、冬には寒さでこごえなければいけない。そしてその暑さ寒さは、過ぎてしまえばどんなものだったか忘れてしまう。
考えてみるとすごいですよね。いまこんなに暑いのに、夏が過ぎればそれを忘れてしまうだなんて。
けっこうのひどい目にあってると思うのです、今年の夏は。暑いし雨降らないし。だけどそれを忘れられる能力を人はもっている。
忘れるのはよくないことで、記憶力がいいことの方が良いことと思われがちですが、嫌なことをずっと覚えているより、忘れてしまった方が気持ちは楽になります。
もし嫌なことをずっと忘れていないといっても、実は記憶をいいように書き換えていたりもします。
それならいっそ、嫌なことがあっても「どうせ忘れるから大丈夫!」と、今この瞬間のやれることをやったほうが、いい生き方になるのではないかと思います。
まだまだ暑い日が続きますが、無理せず、体調に気を付けて、機嫌よくお過ごしください。いずれ忘れる暑さにせよ、暑すぎることが危険なのはお忘れなく。 合掌