今週のごあいさつ
祈りの場として育てていく
5月も半ばになりました。気温が安定しなくって、すごく汗ばむ日もあれば、朝晩が冷え込んで着込まないといけない日もある。
気候の影響か、くたびれが出たのか、ちょっと体調を崩し気味です。体の調子が悪いと日々の習慣がおろそかになったり、イライラしてしまったりするので良くないんだよなぁと思っています。皆様も体調お気を付けください。
さて、毎週境内改修の進捗状況ばかり書いていますが、今週もすみません、書かせてください。
旧会館から新会館へ荷物の引っ越しが終わり、先週は供養堂の引っ越しが行われました。仏具の引っ越しは一般の業者さんには難しいので、佛具屋さん(大祭にいつも来てくれる倉敷の中原三法堂さん)に来てもらっての引っ越しでした。
引っ越しと言ってもただ仏具を運び込むだけではなく、天井から吊り下げる「天蓋(てんがい)」というものを取り付けたりするので大工仕事もしながらの作業でした。佛具屋さんが10人も来てくれてスムーズに引っ越しできましたが、年配の方ほど活気のある動きをしていて、見ているこっちもパワーをもらいました。
引っ越し業者さんの若さ溢れるパワーもほれぼれしましたが、ご年配の方がシャキシャキ動かれる姿もかっこよかったです。
そのようにして供養堂の引っ越しが完了したのですが、引っ越し前のがらんとした空間もスッキリとして良かったのですが、やはり「お堂」と名の付くものは仏さまが入ってこそ、ようやくその場が成り立つのだなと実感しました。
グッと場が締まるというのか、とにかく仏さまが入ることで雰囲気が全く変わりました。
その証拠に、会館の建築に携わっていた施工業者さんや設計士さんたち。供養堂や納骨室の建て始めから完成までずっと見てきた人たちが、仏さまが入り、荘厳された部屋に入った途端、ハッと息をのんだり、「おぉ!」と驚いたりしていました。それだけ雰囲気が変わったのだと思います。
私たち寺側の人間も「これはちょっとすごいぞ。」と思うほどの場所になりました。そのような場を、早く皆さんにお見せしたいです。
今日はその新生供養堂で初めての法事がありました。お参りされた方が「新しい」「キレイ」と喜んでくださっていました。
ただ、今は新しいことが一番の価値になっていますが、お堂というのは祈りこまれてこそ価値のある空間となり、そうなることで本当の完成になるのだと思います。
先の供養堂は、広くはないけれど厳かで祈りのこもったお堂でありました。新しい供養堂も、趣は違えど、そのような雰囲気を感じさせる場に、育てていけるよう努力していきます。
今はとりあえず、新しい場所が動き始めたことにホッとしています。どうぞ皆様も機会があればお参りして下さい。
今週も最後まで読んでいただきありがとうございました。
合掌