今週のごあいさつ

厄男の決意

節分の行事も終わって、少し落ち着いてきたころですが、厄除のご祈祷は節分すぎてもまだまだ申し込みがあります。やはり厄年に当たる年は何事もないように祈願をしてもらいたいという方が多いようで、普段はあまりお寺にお参りされない方も、この時期にはよくお参りをされます。

 かくいう私も今年は本厄に当たりまして、もっというと私の妻も本厄に当たっているので、本厄夫婦として災いがないよう、自身の祈願もしております。

 やっぱり42歳の厄年というのは他の厄年に比べても何かちょっとあるんじゃないかという気になってしまうものです。

 そう思っているのは私だけではなく、ここ最近は私の同級生も厄除のお参りに来てくれています。

 小学生や中学生の頃、「え、お前んち、お寺なの?」とからかい半分に言ってきていた同級生たちが、わりと神妙な顔をして、「本厄なので、厄払いをお願いしたいんだけど。」とお寺に訪ねてくることに、時の流れというか、みんな大人になったんだなぁという感慨を抱かずにはいられません。

 だけどその気持ちもよく分かって、もう少し若い時は、自分のことだけを考えていればよかったのが、結婚して自分の家庭を築いたり、仕事で中堅どころとなって任されることが増えたりと、自分にかかる責任を感じるようになると、大げさに言えば、「ここで倒れるわけにはいかない!」という気持ちになるのだと思います。

 そして私自身も少し前までは、自分が2人いればもっとうまく物事をまわせるのに、と思っていたことがあり、今思えば傲慢な考えなのですが、それくらい個人の力で出来ることを過信していました。

 だけど本厄の年にもなってくると、自分一人で出来ることの幅みたいなものがだいたい見当がついてきて、それが分かってくると月並みな言い方ですが、「自分一人で生きているんじゃない」ということがグッと実感できるようになります。

 私の場合は僧侶として神仏に近いところで過ごしていますが、そうじゃない同級生たちも、厄年を迎えるにあたって、目に見えない神仏の加護やご縁に感謝をしたり、祈ったりするのだろうな、と久しぶりにあう同級生たちを見ながら思っています。

 私も今年はもっと祈る時間を作り、いっぱい本も読み、失敗してもいいから多くの経験に手を伸ばしていこうと思っています。ものごとがうまくいきにくい年回りなら、それが明けた時にグンと前進できるようレベルアップの年にしよう、というのが今年の抱負です。

 42歳本厄のみなさん、一緒に頑張りましょう!

 今週も最後まで読んでいただきありがとうございました。

 合掌