今週のごあいさつ
「知らない」「興味ない」は言われた方もがっかりする
ここ最近読書欲が旺盛で、色々な本を読んでいます。1冊読み終わるごとに、次はあれ読もう、これ読もうとかなり意欲的に、楽しみながら本を読んでいます。
でもこれぐらい本を読めるのは本当に久しぶりで、ちょっと前までは読み始めてもなかなか読み進められず、長く読書の停滞期でした。
忙しいからとか、気持ちに余裕がなかったからといった理由があるのですが、その中で、偏った作者のものばかり読んでいて、マンネリ傾向にあったというのが、読書欲がわかなくなった大きな理由であるように思えます。
面白い作者でも、その人のものだけ読み続けると、どうしても新鮮さがなくなってしまいます。
でも今は、例えば「直木賞受賞作を順に読んでみよう」とか「本屋大賞ノミネート作を中心に読もう」といった感じで、1人の作者に偏らず読んでいるので、マンネリにならず楽しめているように思えます。
そして、やっぱり名のある賞にノミネートされるような本は、どれも面白いんですね。今まで名前を知らなかった方の本もすごく面白くて、その人の他の本も読んでみようと、今からワクワクしています。
そんなに簡単に読書欲が出るのなら、最初からそういう本の選び方をすればよかったのに、と思われるかもしれませんが、これまではそのように知らない人の本を読みたいという気持ちにならなかったのです。
同意してくれる人も多いと思うのですが、読んだことがない人の本ってとっつきにくいんですよね。読んでみて面白くなかったらどうしようと思ったり。
あとは、やたら売れている本。本屋さんで平積みされている本なんかも、「売れてるかもしれないけど、自分は興味ないんだよね」みたいな感じで手を出さなかったり。
そういう時期が長く続いていたのが、ここ最近素直に売れている本も、知らない人の本も読むようになりました。
そうして感じるのが、「やっぱり売れている本は、売れているだけあって面白いわ」という当たり前のことでした。
「知らない」とか「興味ない」というのは便利な言葉で、そう言って突き放してしまえば、それを知らない自分を守れるというか、「自分に知られたり興味をもたれないものの方が悪い」みたいなニュアンスで使えてしまいます。
前に芸人の有吉さんが、「そんなもん知らんわ」と言った先輩芸人に、「知らないことを偉そうに言うなよ!」と嚙みついているのを見たことがあるのですが、「それは本当にそうだな!」と感心してしまいました。
安易に「知らない」「興味ない」でシャットダウンしてしまうのではなく、知ろうとする気持ちや、好奇心、そういったものが減ってしまわないように努力した方が、より豊かに過ごせるのではないかと思います。
安易に拒否してしまうより、興味持って受け入れた方が、きっと視野が広がりますよね。
知らないことに飛び込むのは、けっこう気力がいるので躊躇しがちになりますが、勇気出した分、きっといいことも大きいと思います。
今週も最後まで読んでいただきありがとうございました。梅雨が近づいていますが、機嫌よく過ごしていきましょう。
合掌